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  • 04/25/07:24

05.25.05:15

実山椒の季節

そろそろスーパーで実山椒を見かける時期になった。
以前作って、大事にしつつも、あれやこれやと使っていた山椒の実の佃煮は、もう、きれてしまっている。
すなわち、山椒の実の佃煮を作らねば。ということだ。

……が、面倒くさい。
実に、山椒の実は面倒くさい。
灰汁抜きをしたり佃煮にしたりするのが面倒、なのではない。
その前段階の作業が、非常に面倒くさい。

何が面倒くさいのか。というと。
山椒の実は、枝に、ついている。
生の山椒の実を見たことがない人は、さくらんぼを、想像しよう。
さくらんぼの実には、細くてすらりとした枝状のものがついている。
その、枝状のものが、さくらんぼの樹と、さくらんぼの実を、つないでいる。
ぶどうだって、そうだ。りんごにしても、同じこと。
そして、山椒だって、同じなのだ。

山椒の実は、小さい。
今は青い山椒の実が手元にリアルにあるわけじゃないから、実寸ではないけれど、1.5mmか2mmほど。といったサイズだ。
その山椒の実は、本来、棘のついた山椒の樹に成っている。
つまり、先ほど書いたように「枝状のもの」も、あるわけだ。

山椒の実は、たわわに枝に成った状態のものと、枝から外された状態のものが売っている。
どちらか片方だけしか扱ってないスーパーもあるだろう。
同様に、両方扱っているスーパーだって、あるだろう。
まず、この枝に成っているものを選ぶと、「枝から外す」という作業が待ち受けている。

では、外された状態のものを買えば、前段階は省略できのか?
答えは、ノー。前述の「枝状」のものが、まだそこにはついている。
それを、ちまちまと、外していかなくてはならない。
この枝状のものは実ではないので、構わずに佃煮にしてしまうと、口当たりが悪い。
何しろ、実じゃない。細いように見えたって、見た目よりは硬いのだ。

つまり、一度にたくさん作って、冷蔵保存・冷凍保存で長期に渡って楽しむためには、この「ちまちま」とした作業を、「たくさん」の分だけ、やらなくてはならないことになる。
うまい具合に取れていればいいのだけれど、ついたままのものが混ざっていると、結局は目を皿のようにして確認していかなくてはならない。
これが、枝に成っているものとなると、枝から外して、枝状のものも外して、あとから、うっかり取り逃しているものがないか確認するという、延々と続きそうな作業が待ち受けている。

「一度にたくさん作ろうとするから、量も多くて面倒になるんじゃないか」
「だったら、そう欲張らずに、ちょっとにしておけばいいじゃないか」

……という声が聞こえてきそうな気するが、そういうわけにはいかない。
何故なら、この山椒の実の佃煮が、有馬煮のモトになり、山椒醤油になり、山椒昆布になり、ちりめん山椒になるからだ。
とくに、ちりめん山椒を作るためには、外せない。
なおかつ、ちりめん山椒は、山椒強めのほうが好きな私にとっては、作業が簡単かつ短時間で済みそうな量では、全然足りない。
加えて、ちりめん山椒を作るとなると、口をあけて届くのを待っている人たちがいる。
その人たちの口に入る分も計算して、多め多めに作っておかなくてはならない。
年に一度、今の、この時期にしか出回らないのだから、前段階の作業が面倒でも仕方ない。
とことん煮詰めて、汁気がなくなるようになるまで、焦げないようにガス台の前で張り付けの刑になるとしても、ストックがなくなってしまった以上は、今年は外せない作業となっている。

この山椒の実の佃煮で一番作る率が高いのが、ちりめん山椒だ。
前述のように、口をあけて待っている人たちがいる。
誰よりも、自分自身が、自分の好みに作ったちりめん山椒を、遠慮なく味わいたい。
市販品のちりめん山椒だって、もちろん美味しい。けれど、高い。
ちょびっとずつ楽しむのもいいけれど、ちりめん山椒は、気兼ねなく楽しみたい。

箸先でガッと掴んだちりめん山椒を、炊きたてほかほかのごはんの上にのせる。
湯気のあがるごはんの香りと共に立つ、山椒の香りを、いただく。
真っ白なごはんの上に、ほどよくお醤油の色に染まった、くねりとした姿のちりめんも乗っている。
熱いお茶をかけたい衝動を抑えつつ、まずはそのまま、ちりめん山椒ごはんをいただく。

……と、頭の中で想像しながら書いていると、本当にお腹がすいてきてしまった。

どんなに、前段階が面倒だ、としても。
やっぱり、山椒の実の佃煮を作る予定も、入れておこう。
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